SHIPS 銀座店 <MEN>

2014 02 Mar

『Herve Chapelier(エルベ・シャプリエ)』

こんにちは、シップス銀座店の栗田です。

マルセル・ラサンス代官山店までは

代官山駅を降りて30秒も掛からないというのに

ボクはお店に辿り着けずにいた。


場所はわかっている。

辿り着けない理由は他にあった。

ボクが完全にビビッていたからだ。

遠目からウィンドウディスプレイを覗いては

後ずさりし駅前のコンビニまで戻り

缶コーヒーを買いタバコに火をつけた。

タバコを挟む指がかすかに震えている。

「行くのやめようかな」とさえ思い始めていた。


入口の前まで行って足がすくんだが

恐る恐る扉を開けた。

「おはようございます。

MUSEUM for SHIPS渋谷店の

アルバイトの栗田です。」

喉の奥から発せられた声が弱々しい。

なんとか挨拶したが、

それっきり言葉が出てこなかった。


 

そこはまさに大人のための店だった。

 

ラサンス別注のエルベ・シャプリエの

デイパックが欲しくてお店に行ったのだが、

REDWINGのスーパーソールを履いた

大学生のボクには100年早かった。

30分以上思い悩んで店に入ったのに、

何も買わずに3分で店を出た。

たぶんもっと早かったかもしれない。

商品に触れることさえできなかった。

 

あまりの緊張で

店内のことはほとんど覚えていない。

革張りの1人掛けの赤いソファーだけが

まぶたに焼き付いている…。

今から20年近く前、ボクがはじめて

マルセル・ラサンスを訪れたときの話だ。

(残念ながらこのお店は閉店してしまっている。)

 


裾幅を18㎝に絞ったパンツに

ALDENクレープソールのチャッカーブーツ。

SCIENCEのフィッシュテールを羽織り、

シャプリエのデイパックを肩掛けして歩く

先輩たちの後ろ姿がボクの原風景なのだ。


結局、ラサンスの向かいにある

エルベ・シャプリエ代官山店で

デイパックを買って帰った…(涙)。

また次の日曜日にお会いしましょう。

with a sunny smile !