SHIPS 京都店 <MEN>
2015
24
Nov
ショップスタッフの徒然日記5 高い靴だけが良い靴なのか?
こんにちは。
京都店ドレスフロアー担当の今井です。
長文になりますが、どうぞお付き合い下さい。

皆さんは革靴はお好きですか? どんなブランドの靴が好きですか? 僕も靴が好きで、ブランドはクロケット&ジョンズが好きです。 でも正直な話、自分の足型にしっくりきてる感じはないんですよね。。 僕の場合、甲が高いのですが横幅、ワイズはCなんです。 そして、サイズは5ハーフもしくは6。 なかなか、インポートの靴は難しいですね。 でも好きなんでちょっとした妥協をしながら履いてます。 そんな方、以外と多いのでは? 洋服もそうですが、フルオーダーでない限り、なにかしら小さなサイズの妥協は付き物。 でも、さすがに高い靴買ってサイズが合わないってのは辛いですよね。 そして、サイズ選びの難しさ。 基本的に靴は最初のフィッティグから履いていくとサイズが変わってしまう。 沈むとか、伸びるとか。必ず最初の足入れとは違ってきます。 ということで、それを予測して靴を選ぶ。 なのでよく、店頭でスタッフから「必ず伸びてきますから、初めは少しきついくらいで選んでください。」 って言われることが多いと思います。 事実そうなんですが、それで選んだサイズが、なかなか伸びずにずーっと痛いまま、、、 結局、ほとんど履かずに靴箱に入ってる、なんて方もいらっしゃると思います。 僕もトリッカーズのブーツは痛みが完全に無くなるまで1年の歳月を要しましたからね。 私達もある程度のアドバイスはさせて頂きますが、靴ばかりは履いた本人にしか、実際のところ細かなフィッティング良し悪しはわかりません。 とにかく、靴を買うということはほんとに難しいです。
【ハンドソーンウエルテッド製法】 『ILCIA社』 カーフ プレーントゥ シューズ でね、シップスからとてもお勧めしたい靴があるんです。 物選びには色々な考え方があると思うんです。 ブランドが好き。ウンチクが好き。見た目重視。値段や生産国、そして実用性重視。 どの程度の方にお勧め出来るかはなんとも言いがたいですが、 とにかく、ブランドにこだわりが強い方以外ならきっと満足して頂けるのではないかと。 中身が大事、実用性が大事、そして、値段。そんなあなたへ。
実はその靴、なんとハンドソーイングウェルテッド製法なのに37800円。手作業で作られているんです。 先にをお伝えしておきますと、生産はイギリスや日本ではなく、中国です。 生産国にこだわりの強い方には、ちょっと、、、となるかもしれません。 ただ、本質がわかる方に、ぜひ実用靴としての本当の価値を見付けてもらえたらな、という思いで紹介致します。 では、ちょっとこれだけではなんのことか、よく分からないので、簡単に説明させてもらいますね。 ハンドソーイングウェルテッド製法とは、グッドイヤー製法の原型となる製法で手縫いしかできない曲がった針を使った「すくい縫い」により、アッパー(甲革)とインソール(中底)とウエルト(ソールの横にはみ出た辺り)を縫い付けています。 もひとつ、踏み込んでお話すると、すくい縫いするためインソールは5mm程度の分厚い革を使います。(グッドイヤーは2mm程度) その厚革が履き込むとユーザーの足に沿って沈み込んで足型をコピーしてフィット感を高めるんですね。 一般的な高級靴の製法グッドイヤーは中物と呼ばれるコルク等の詰め物が潰れてフィット感を出すため、靴の中の空間が広がり過ぎて段々とフィット感が緩くなり過ぎる傾向があります。 また、中物が少ないことで靴自体の吸湿性が高く通気性も良いため、快適であると同時に靴自体のダメージも軽減出来ます。 さらに、グッドイヤーはリブという非常に硬い布テープ状の物を中底に接着し底付けしているため、履き心地も堅いですが、ハンドソーンの靴はリブを使わないので、比較的ソールの返りが良くソフトな感じがします。 はい、ということで非常に手間と時間をかけて作られているんですね。 高級既成靴のジョンロブやエドワードグリーンだって機械式のグッドイヤーなんですから。。。 だから、この靴は最初のフィッティングからジャストを選べるんです。それって凄いことなんですよね。 こんな話を聞いて、履きたくならないわけがない! しかもそれが3万円台で買える!
【ハンドソーンウエルテッド製法】 『ILCIA社』カーフ キャップトゥ シューズ 私も接客でお勧めさせてもらいながら、履いたことがないのでは説得力がないので、買ってみたんです。 感想としましては、、、、凄いですよ。履けばわかる!!
『WEIN HEIMER CARL FREUDENBERG BOX CALF』キャップトゥ シューズ このコメントだけじゃだめですね、、、、すいません。 僕は靴を下ろす時、甲高ゆえに決まって左の甲に激痛が走ります。 今回この靴も激痛が走りました。 ただ、初日だけ。たぶん革がなじんでなかっただけと思いますが、二日目には痛みがもうありませんでした。 だって、今までの靴は最低でも1ケ月は痛みを引きずってましたからね。 最初のフィッティングである程度サイズ感が分かるってことがこんなに楽なのかと、関心させられました。
そして、先日東京の街を1日ぶらぶらする機会があったんです。 しかし、なんと1日中ずーっと雨の中。。。 あー、革靴履いて来てしまったー。替えは無し。 後悔しました。 結局その日は中目黒、代官山、渋谷と5時間近く歩き回ったでしょうか、 でもね、なんと雨が染み込んでくることは無かったんです。 もちろんオールデンなんか履いてたらもう、死んでたでしょうけどね。 そして、まったく疲れない。痛みもない。 この靴にはかわいそうなことをしましたけど、実用靴としての性能を思い存分に発揮してくれたわけです。 (もちろん、帰ってからはたっぷりいたわってあげましたよ。)
履いていて思ったのは、上手く表現出来ないんですが、なんというか、ヒール(踵)部分がコンパクトだからなのか、収まりがとってもいいんです。 踵は踏み込んだとき最初に足と靴をしっかり繋ぎ固定する部分ですから大事ですよね。
高い靴は当然素晴らしい。そうなんですが、価値観変えれば、それ以上にこの靴は素晴らしい靴だと思うんです。
【ハンドソーンウエルテッド製法】 ガラスレザー×ダイナイトソール キャップトゥ シューズ そして、使っている革も素晴らしいもの。 ブラックの革にはドイツのカール・フロイデンベルグ社のボックスカーフを。 ブラウンの革にはイタリアのイルチア社のホースライデカレザーを。ちょっとムラ染めしてます。 スエードにはチャールズ・F・ステッド社のものを使用しており、高級靴でも使用されている名タンナーです。 ここも自信を持ってお勧め出来るところです。 モデルは全7型ご用意しております。
先日、顧客様がこの靴を履いて某有名靴のセレクトショップに行かれたとき、 そちらのスタッフの方が、「この作りでその値段!」と、かなり驚かれたと言っておられました。 自分たちのオリジナルも敵わないと。 それはとても嬉しいお話でしたね。
では、皆様のご来店こころよりお待ちしております。 ありがとうございました。
京都店 今井 《SHIPS MEN'S FORMAL & BUSINESS 商品一覧はこちら》

皆さんは革靴はお好きですか? どんなブランドの靴が好きですか? 僕も靴が好きで、ブランドはクロケット&ジョンズが好きです。 でも正直な話、自分の足型にしっくりきてる感じはないんですよね。。 僕の場合、甲が高いのですが横幅、ワイズはCなんです。 そして、サイズは5ハーフもしくは6。 なかなか、インポートの靴は難しいですね。 でも好きなんでちょっとした妥協をしながら履いてます。 そんな方、以外と多いのでは? 洋服もそうですが、フルオーダーでない限り、なにかしら小さなサイズの妥協は付き物。 でも、さすがに高い靴買ってサイズが合わないってのは辛いですよね。 そして、サイズ選びの難しさ。 基本的に靴は最初のフィッティグから履いていくとサイズが変わってしまう。 沈むとか、伸びるとか。必ず最初の足入れとは違ってきます。 ということで、それを予測して靴を選ぶ。 なのでよく、店頭でスタッフから「必ず伸びてきますから、初めは少しきついくらいで選んでください。」 って言われることが多いと思います。 事実そうなんですが、それで選んだサイズが、なかなか伸びずにずーっと痛いまま、、、 結局、ほとんど履かずに靴箱に入ってる、なんて方もいらっしゃると思います。 僕もトリッカーズのブーツは痛みが完全に無くなるまで1年の歳月を要しましたからね。 私達もある程度のアドバイスはさせて頂きますが、靴ばかりは履いた本人にしか、実際のところ細かなフィッティング良し悪しはわかりません。 とにかく、靴を買うということはほんとに難しいです。

【ハンドソーンウエルテッド製法】 『ILCIA社』 カーフ プレーントゥ シューズ でね、シップスからとてもお勧めしたい靴があるんです。 物選びには色々な考え方があると思うんです。 ブランドが好き。ウンチクが好き。見た目重視。値段や生産国、そして実用性重視。 どの程度の方にお勧め出来るかはなんとも言いがたいですが、 とにかく、ブランドにこだわりが強い方以外ならきっと満足して頂けるのではないかと。 中身が大事、実用性が大事、そして、値段。そんなあなたへ。

実はその靴、なんとハンドソーイングウェルテッド製法なのに37800円。手作業で作られているんです。 先にをお伝えしておきますと、生産はイギリスや日本ではなく、中国です。 生産国にこだわりの強い方には、ちょっと、、、となるかもしれません。 ただ、本質がわかる方に、ぜひ実用靴としての本当の価値を見付けてもらえたらな、という思いで紹介致します。 では、ちょっとこれだけではなんのことか、よく分からないので、簡単に説明させてもらいますね。 ハンドソーイングウェルテッド製法とは、グッドイヤー製法の原型となる製法で手縫いしかできない曲がった針を使った「すくい縫い」により、アッパー(甲革)とインソール(中底)とウエルト(ソールの横にはみ出た辺り)を縫い付けています。 もひとつ、踏み込んでお話すると、すくい縫いするためインソールは5mm程度の分厚い革を使います。(グッドイヤーは2mm程度) その厚革が履き込むとユーザーの足に沿って沈み込んで足型をコピーしてフィット感を高めるんですね。 一般的な高級靴の製法グッドイヤーは中物と呼ばれるコルク等の詰め物が潰れてフィット感を出すため、靴の中の空間が広がり過ぎて段々とフィット感が緩くなり過ぎる傾向があります。 また、中物が少ないことで靴自体の吸湿性が高く通気性も良いため、快適であると同時に靴自体のダメージも軽減出来ます。 さらに、グッドイヤーはリブという非常に硬い布テープ状の物を中底に接着し底付けしているため、履き心地も堅いですが、ハンドソーンの靴はリブを使わないので、比較的ソールの返りが良くソフトな感じがします。 はい、ということで非常に手間と時間をかけて作られているんですね。 高級既成靴のジョンロブやエドワードグリーンだって機械式のグッドイヤーなんですから。。。 だから、この靴は最初のフィッティングからジャストを選べるんです。それって凄いことなんですよね。 こんな話を聞いて、履きたくならないわけがない! しかもそれが3万円台で買える!

【ハンドソーンウエルテッド製法】 『ILCIA社』カーフ キャップトゥ シューズ 私も接客でお勧めさせてもらいながら、履いたことがないのでは説得力がないので、買ってみたんです。 感想としましては、、、、凄いですよ。履けばわかる!!

『WEIN HEIMER CARL FREUDENBERG BOX CALF』キャップトゥ シューズ このコメントだけじゃだめですね、、、、すいません。 僕は靴を下ろす時、甲高ゆえに決まって左の甲に激痛が走ります。 今回この靴も激痛が走りました。 ただ、初日だけ。たぶん革がなじんでなかっただけと思いますが、二日目には痛みがもうありませんでした。 だって、今までの靴は最低でも1ケ月は痛みを引きずってましたからね。 最初のフィッティングである程度サイズ感が分かるってことがこんなに楽なのかと、関心させられました。

そして、先日東京の街を1日ぶらぶらする機会があったんです。 しかし、なんと1日中ずーっと雨の中。。。 あー、革靴履いて来てしまったー。替えは無し。 後悔しました。 結局その日は中目黒、代官山、渋谷と5時間近く歩き回ったでしょうか、 でもね、なんと雨が染み込んでくることは無かったんです。 もちろんオールデンなんか履いてたらもう、死んでたでしょうけどね。 そして、まったく疲れない。痛みもない。 この靴にはかわいそうなことをしましたけど、実用靴としての性能を思い存分に発揮してくれたわけです。 (もちろん、帰ってからはたっぷりいたわってあげましたよ。)

履いていて思ったのは、上手く表現出来ないんですが、なんというか、ヒール(踵)部分がコンパクトだからなのか、収まりがとってもいいんです。 踵は踏み込んだとき最初に足と靴をしっかり繋ぎ固定する部分ですから大事ですよね。

高い靴は当然素晴らしい。そうなんですが、価値観変えれば、それ以上にこの靴は素晴らしい靴だと思うんです。

【ハンドソーンウエルテッド製法】 ガラスレザー×ダイナイトソール キャップトゥ シューズ そして、使っている革も素晴らしいもの。 ブラックの革にはドイツのカール・フロイデンベルグ社のボックスカーフを。 ブラウンの革にはイタリアのイルチア社のホースライデカレザーを。ちょっとムラ染めしてます。 スエードにはチャールズ・F・ステッド社のものを使用しており、高級靴でも使用されている名タンナーです。 ここも自信を持ってお勧め出来るところです。 モデルは全7型ご用意しております。

先日、顧客様がこの靴を履いて某有名靴のセレクトショップに行かれたとき、 そちらのスタッフの方が、「この作りでその値段!」と、かなり驚かれたと言っておられました。 自分たちのオリジナルも敵わないと。 それはとても嬉しいお話でしたね。

では、皆様のご来店こころよりお待ちしております。 ありがとうございました。

京都店 今井 《SHIPS MEN'S FORMAL & BUSINESS 商品一覧はこちら》