SHIPS なんばパークス店
2021
18
Apr
フレンチスタイルの話 第2章 〜ショップスタッフの徒然日記〜
いつも忙しくさせてもらっています。
なんばパークス店の今井です。
昨日はフレンチテイストのお話だったので、
第2章ではさらにアイテムにクローズアップさせてもらいまして、
今回わたしが購入したセントジェームスについてお話したいと思います。

白のフランス製のワークパンツを買ったことをきっかけに
もうそろそろわたしもセントジェームスを着てもいいのかな、
と思ったんですね。

どういう意味?
って感じなんですが、
これにはセントジェームスに今まで色々思うところがありまして、、、
話はわたしの若かりし頃に戻りますが、
バスクシャツ、
あっ、バスクシャツと言うと分からない方もいらっしゃると思うので、
簡単に言うとバスクシャツって、
いわゆるフランスのコットンのカットソーでボートネックになった物の総称なんです。

で、
バスクシャツのボーダーと言えばわたしの中で
ピカソさん、
ジャンポール・ゴルチエさん、
アンディ・ウォーホルさん。
みんなめちゃめちゃ格好いいですよね。

若かりし頃のわたしからすると、
到底このナイスおじさまの格好よさにはかなわい。
逆に言うと若造のわたしが着ても格好よく着こなせない。
そういう風に思ってました。

とは言え、わたしがシップスに入った頃はセントジェームスを着てるスタッフがほんとに多かった。
当時のシップスのイメージってマリンだったりベーシックだったり紺と白だったり、
そんな感じだったんでシップスのスタッフに人気があるのも当然です。
ベーシックなアイテムをきちんと着こなす。
それがシップスのスタイルでもありました。

で、そのセントジェームスと言えば
フレンチでお洒落。
みんな大好き。
分かりやすい定番アイテム。
フレンチを代表するアイテム。

あまのじゃくなわたしは服屋気質というか、
人と被る服装がほんとに嫌いだったんで、
みんながよく着るものはあえて外したい。
自分のスタイルにはそういう信念を持っていましたので、
今までセントジェームスに手を出すことはありませんでした。
こんなベーシックアイテムでも年を重ねるといつか自分も格好よく着れる日がくるのかな、
そんな程度に考えてました。

それから月日が流れ、
つい先日のこと、
白いワークパンツになに合わせよう、
と、手に取ったのがセントジェームスだったんです。

セントジェームスを鏡に合わせた自分の姿を見て、
そろそろ自分も着ていいのかなと。
ま、ある意味それだけ歳取ったってことですかね。
その姿を見ていた当店で一番若い辻君が、
「今井さん、フレンチの気分なんですね、」
と声をかけてくれました。
わたしも
「うん、なんとなくね。」
と答えました。
「明日これ着てくるよ」
そう辻君に答えたのでした。
翌日
わたしはネイビーのジャケットに、
それこそお手本のようなフレンチアイビー的スタイルで出勤してみました。

こんなベタなコーディネートは初めてのこと。
すると辻君も同じようにネイビーのブレザーにセントジェームスを合わせてるではありませんか。

笑顔で「今日は今井さんがフレンチな気分っていってたんで僕も寄せてきました!」って。
なんか嬉しかったですね。
しかもコーディネートは彼もしっかりフレンチアイビー的に。
そして辻君は辻君で似合ってるんですよ。

彼はわたしの子供であってもおかしくないくらい歳が離れていますが、
とてもセンスが良くて雰囲気も持っています。
自分と同じ格好をした辻君を見て、
昔から人気のある定番アイテムって凄いなと思いました。
やっぱりそこには理由があるんです。
老若男女が着れる服。
何を今までそんなに難しく考えていたのかと。

でもね、
ここは先輩の意地として、
はっきり言います。
わたしのほうが似合ってますから 笑
ありがとうございました。

Photo by 辻 悠斗
なんばパークス店 今井