SHIPS なんばパークス店

2021 17 Apr

フレンチスタイルの話 第1章 〜ショップスタッフの徒然日記〜

いつも忙しくさせてもらっています。

 
なんばパークス店の今井です。
 
先日、バージャックというフランス製の真っ白なワークパンツを接客させてもらっていて、
 
お客さまが履いてる姿を見て、
 
いいパンツやなー、
 
僕も買ってみよっか。
 
ということがありまして、
 
(販売員あるあるなんですけどね)
 
 
 
そこから今更ですけどフレンチスタイルが気になりだしたんですね。
 
というか、
 
今フレンチブーム?
 
今季のシップスドレスラインのテーマもフレンチだったりして、
 
何かと今ファッション界ではフレンチが取り上げられてます。
 
じゃあ、フレンチスタイルってなんやねん、
 
って話なんですけど、
 
もう少し分類していくと、
 
フレンチアイビーだったりフレンチトラッドだったり。
 
フレンチマリン、フレンチワーク、
 
フランスにまつわる色んなスタイルがあります。
 
最近は若い人の間でヴィンテージブームもあり、
 
そこでフレンチワークやミリタリーのヴィンテージが注目を浴びていて、
 
これはどうもYouTubeの影響がかなりあるようで、
 
古着屋さんやインフルエンサーがヴィンテージのネタを多くあげるようになり視聴率も高かく、
 
その影響でヴィンテージアイテムが今高騰しているという現象も起こっています。
 
昔からのヴィンテージ好きには辛いですよね。
 
 
 
今回わたしはドレス担当なんで、
 
フレンチアイビー、フレンチトラッドの話をしたいと思います。
 
実はわたしがファッションで大きく影響を受けたのはアメリカでもイタリアでもなく英国、
 
厳密に言うとロンドンに影響を受けまして、
 
(ここがシップスのスタッフにしてシップスぽくない由縁かもしれませんが)
 
フレンチスタイルを取り入れることはあまりしてきませんでした。
 
それでも新婚旅行はパリに10日間行ったんですよ。
 
ホテルではなくてアパルトマンを借りてありとあらゆる全ての観光地や美術館、
 
それに加えて夫婦共々ファッション関係なんで
 
クリニャンクール、バンブーなんかの蚤の市からレアールやマレなどのお洒落地区、
 
各地のショップ回りとパリの東西南北すべて歩き尽くしました。
 
なんせ10日間全部パリに使いましたからね。
 
そんな人あんまりいないでしょ?
 
散財もしてクタクタになって帰りました。
 
そこで感じたパリの人の印象はシックなお洒落をしてる。
 
モノトーンのひと多かったですね。
 
こんな言い方もなんですけど、
 
パリの人からファッションにそこまで影響を受けることはありませんでした。
 
正直フランス人ってスタイルいいんでシンプルな服着てても格好よかったんですよね。
 
けどパリのセレクトショップは刺激的でした。
 
当時だと今や伝説のコレットやレクレルール。
 
お店や扱うブランドが格好良かったですね。
 
当然街の空気感もめちゃめちゃお洒落やったんですけど当時は残念ながら犬の糞だらけでした笑
 
ご飯もロンドンと違って外れなし!
 
これはほんとに凄いなーって思いました。
 
パンなんてどこで食べても美味しい。
 
まじでロンドンなんか外れしかなかったですからね。
 
あっっと、
 
話が反れてしまいました。
 
 
 
フレンチトラッド、
 
実はブリティッシュトラッドやアメリカントラッド、
 
アイビーみたいな明確なルールやスタイルってないんですよ。
 
そこがわたしは逆にフレンチトラッドって面白いなと。
 
だから今まで色んな解釈がされてきました。
 
けどこれがフレンチトラッドっていうアイテムはあって、
 
ネイビーブレザーやタータンチェックのパンツ、
 
シャンブレーシャツにホワイトジーンズや白のペインターパンツ。
 
ダッフルや白のステンカラーコート、
 
白いソックスに、
 
オールデンのジャコブソン、
 
JMウエストンの靴、
 
レペットのダンスシューズや、
 
黒の表革のシングルモンクストラップ。
 
あ、あと濃いブルーデニムとか。
 
ディテールだとフィッシュマウスのラペルやタブカラー。
 
カジュアルアイテムですけど
 
バスクシャツやフレンチラコステなんかも。
 
一応基本アイテムがあるにはある。
 
それらをコーディネートにいれると、
 
はい、フレンチトラッドです、みたいな。
 
 
 
フレンチアイビーって言葉に関しては
 
80年代日本人が勝手に付けたネーミングで、
 
雑誌媒体がフレンチネイビーというくくりでファッション特集をしたことから始まったらしく、
 
80年代にフランス人がアメリカのアイビースタイルに影響を受けつつ、
 
それをフランス人流に解釈して、
 
ルールがあるアイビースタイルとはまた違う、
 
自由な発想で自由なアイテムを組み合わせて楽しんでいたそうです。
 
アイビーなんてジャケットがフックベントになってないだけでもアイビーじゃないって言われますからね。
 
 
 
そこに影響してたのが、
 
当時のフランスのセレクトショップやそのオーナーで、
 
オールドイングランドやエミスフェール(後にアナトミカ)
 
マルセルラサンスといったショップが提案するスタイルやアイテムが
 
フレンチトラッドとも言われていました。
 
または著名ではセルジュゲンズブールや
 
スタイルカウンシル時代のポールウェラーのスタイル。
 
ポールウェラーなんて元モッズの代表でイギリス人ですからね、
 
なんか面白いですよね。
 
わたしもハタチそこそこでゲンズブールに憧れてゴロアーズのタバコを吸うバイト先の先輩がいて、
 
その先輩に憧れて自分もゴロアーズ吸ってました笑
 
 
 
ま、なんせ「そんな感じ」
 
がフレンチトラッドなんですよ。
 
この緩さいいですよね。
 
 
 
わたしがシップスに入ったのは90年代の初頭ですから、
 
そのフレンチアイビーブームみたいなのはもう終わってたように思うんですけど、
 
それでもスタイルとして定番化してる感じでした。
 
わたしの若い頃の日本で流行ってたフレンチといえば、
 
90年代を代表するブランド、
 
アニエスベーが大ブームでして、
 
そこにシピー、プリンチペ、マリテフランソワジルボー、
 
ピカデリー、シュビニオンやアヴアティックなんかのデニム、
 
そんなイメージでした。
 
その少し後にAPC日本上陸でしたね。
 
こんなブランド名聞いて懐かしいなーって
 
思った同年代のひとも多いのでは?
 
流行ったシピーのスニーカーこそ履きませんでしたが、
 
当然わたしもアニエスベーのスナップカーディガンは着てました。
 
当時の彼女の影響でマリテフランソワジルボーも好きでした笑
 
 
話が長くなりましたので、
 
今回は第2章へと分けてお話させてもらいます。
 
ではまた明日。
 
ありがとうございました。
 
 
 
 
なんばパークス店 今井