SHIPS なんばパークス店
2021
07
Sep
お魚の顔をしたスーツの話 〜ショップスタッフの徒然日記〜
いつも忙しくさせてもらっています。
なんばパークス店の今井です。
今日はまず初めにお魚の話をしたいと思います。
突然ですがわたしの好きな魚のベスト3を発表します。
わたしの好きな魚 第3位
〜サワラ〜
サワラは比較的最近好きになった魚で
わたしは趣味で自転車にも乗っていまして、
淡路島を一周するのが好きなんですね。
サワラ丼が淡路島の隠れ名物でして、
その時食べたサワラ丼がもっちりとした食感でめちゃくちゃ旨かったんです。

この時に食べたサワラ丼 忘れられない。。。
それからスーパーでも切り身を買って塩焼きをよくするようになって、
ふわっと柔らかいサワラが好きになりました。
続きましてわたしの好きな魚 第2位
〜マグロ〜
マグロはお造りが好きでしてお寿司も大好きです。
高級なトロよりも赤身が好きです。
祖母が和歌山の紀伊勝浦に住んでいました。
あ、紀伊勝浦は日本一のマグロの水揚げ高を誇る港町でして、
子供の頃にお婆ちゃんちで食べたマグロが忘れられません。
それから今でもお寿司の詰め合わせの最後はマグロのお寿司で締めくくります。
わたしの好きな魚 第1位
〜サンマ〜
秋刀魚、美味しいですよね〜!?
あの脂の乗った秋刀魚の塩焼きにすだちを振って
大根おろしと一緒に白ご飯と食べる。
もう最高じゃないですか。
それこそ10月は三日に一回、
秋刀魚の塩焼きを食べます。
そしてもう飽きたと毎年妻に怒られています。

こちら、塩焼き以外で!!と言われて
バリエーションで作った「わたと酒醤油みりん生姜」に漬け込んで焼いた秋刀魚です。
美味でした。
いや〜、 、、
早く生秋刀魚が食べたい!
と、わたしのお魚好きな話はこのへんで終わりにしまして、
今期新しいモデルのスーツが出来ましたのでそのご紹介をしたいと思います。
まずは4柄あるラインナップを。

イタリアの名門「カルロ・バルベラ」の生地を使った
ソフトフランネルのベーシックなグレンチェック。

続きまして、

同じく「カルロ・バルベラ」のピンクチェック。
グレージュのベースにブルーのラインが乗った、
とってもセンスのいい生地です。

続きまして、

同じく「カルロ・バルベラ」のスーパー130'Sのライトフランネルを使った、
絶妙なピッチのチョークストライプ。
こちらはブラウン。

続きまして最後、

カラー違いのネイビー。
名門バルベラらしくフランネルなのにふわっとした仕上がりで、
優しく身体を包み込んでくれます。

わたしも早速着てみました。

わたしグレンチェック好きなんですよね。
いい感じ!

¥94,600 (inc. tax)
今年シップスのスタイリングイメージは
フレンチの薫りを取り入れたテイストをオススメしていますので
その流れを汲んだ全く新しいスーツが完成しました。
ご覧になってお気付きでしょうか?!
実はこのスーツの衿、
フィッシュマウスラペルなんです。

って、
「フィッシュマウスラペル」ご存知ですか?
皆さんが一般的に着てらっしゃるものの多くは
「ノッチドラペル」というものでして、
このノッチドよりもゴージラインの角度に違いがあり
お魚のお口のように見える衿の型です。
だからフィッシュマウス。
今、お魚が繋がりましたね 笑

あまり街中でも見掛けない個性のある衿型ですが、
実は歴史がありまして、
フランスの名だたるテーラー(フランス語ではタイユールと言います)が古くから採用していまして、
フレンチテーラーリングを象徴するデザインと言われています。
この衿型の印象は少し柔らかく感じるところ。
そして、
何よりフランス人の美意識を象徴する衿型でもあります。
どういう意味かと言うと写真のように、
下衿の角度が90度になっているのが特徴ですが
これは縦糸と横糸が直角に交わる。

柄の線、
特にチェック柄なんかは衿の中に縦と横が綺麗に収まるわけです。
こちらノッチドラペルの場合、

細かいことですがこれがフランス人の美意識。
個性もありながらエレガントでもあり、
このスーツを選んだ人のセンスが垣間見れる。
イギリスでもないイタリアでもない
柔らかなフランスのエスプリを効かせた空気感がいいんですよね。
そしてこのスーツのお勧めポイントですがポケットがパッチポケット仕様に。

パッチポケットって今までのビジネススーツの概念にはあまりないディテールだと思います。
スーツが持つカチッとした印象が和らぎます。
更に背裏も抜いて芯地を半分だけしか入れない、
半毛芯という仕様なのでシャツジャケットのような感覚で
とっても軽く羽織ることが出来ます。

これも本格的なスーツとしては珍しい仕様です。
この個性のあるスーツ、
「ちょうど時代に合ってるな、、、」
ってのがわたしの初見の感想でした。

今ニューノーマルという言葉が出来て、
スタイルは型に捕らわれる必要もなくなってきた。
仕事でスーツってもう着て行かなくてもいい、
このまま時間が過ぎれば、
ビジネスシーンでもスーツは限られた時だけに着る物、
それこそ結婚式の晴の日に着る礼服のような扱いになる日も遠くないのかもしれません。

それはほんとに寂しい話ですが、
やっぱりスーツ姿って男が一番格好良く見えるもの。
それでもスーツを着ることが忘れられない人へ、
このスーツはニューノーマル時代だからこそもっと自由な発想、
感覚で楽しめるスーツなのかなと思います。
昔ならともかく今はパッチポケットのスーツを会社に着て行って
上司に怒られるような会社ってほとんどないじゃないですか。

今まで服飾においてビジネスの世界では
人と違う物って敬遠されてきたんですけど、
お洒落が好きな人に取ってこのニューノーマルな時代は
自由に解放された時代が到来したと解釈してもいいのかなと思いました。

ちょっとオーバーな表現ですが。
そんな思いからこのスーツに付けられたモデル名が、
「リーブルマン」
その意味はフランス語の音楽用語で
「自由に」
いいネーミングでしょ?
ぜひこのフィッシュマウスの「リーブルマン」を羽織って
これから訪れる秋の装いを自由に楽しんでいただけたら嬉しいです。
そして秋の味覚、
秋刀魚も!
ではまたのご来店お待ちしております。
ありがとうございました。

なんばパークス店 今井