SHIPS なんばパークス店

2022 18 Mar

わたしのポストオーバーオールズ 〜ショップスタッフの徒然日記〜

いつも忙しくさせてもらっています、

 
シップスなんばパークス店の今井です。
 
 
今ずいぶん昔からシップスが扱っているブランド、
 
「ポストオーバーオールズ」のテッドストックを販売するフェアかスタートしました。
 
 
 
 
この「ポストオーバーオールズ」のことを知らない方に軽くどんなブランドかご案内します。
 
1993年に日本人の大淵氏がニューヨークを拠点にスタートさせたブランドで、
 
その当時はメイドインUSAに拘って、
 
アメリカの20年代から30年代頃のワークウェアのデザインソースを中心に、
 
アメリカの古き良き時代の服を、
 
大淵氏の相当なヴィンテージや古着の知識を駆使して再現した、
 
そんなアメリカンウェアを作っているブランドなんです。
 
 
 
 
当時は作業着であるカバーオールというものを
 
お洒落着として着ることはなかったのですが、
 
 
 
 
この大淵さんが初めてファッションの世界に取り入れたんです。
 
これがめちゃめちゃ格好いい。
 
 
 
 
 
このポストオーバーオールズの設立とわたしがシップスに入った年がほぼ同じでして今年で29年、
 
その頃からシップスではポストオーバーオールズを取り扱っていました。
 
 
 
 
思い出深いのが、
 
アメリカ製のこのポストの製品が入ってきて、
 
店頭に並べたものの、
 
デニム生地のものだったんですけど、
 
糊がバリバリで固すぎて売り物にならない笑
 
 
 
 
そこはさすがアメリカ製!
 
なのでバイトのメンバーで近くのコインランドリーに持って行って、
 
洗って乾燥機をかけて糊を落とす、
 
なんてことしましたね。
 
当時はまだ会社も大きくなかったんで店舗でそんなことしてました。
 
 
 
 
若かりしわたしが先輩からポストの説明を受けたとき、
 
凄く疑問に思ったことがありました。
 
 
 
 
「なんで日本人がアメリカでアメリカの服を作るんだ?!」
 
アメリカにはたくさんのカッコいいアメリカの服があって、
 
アメリカ人が作ってるんじゃ??
 
って思うじゃないですか。
 
 
 
 
それが無いんですって。
 
大淵氏も何かのインタビューでアメリカに行って諦めたものは
 
食事と洋服って言ってました。
 
ワークウウェアをオシャレに着るという文化そのものが無い。
 
そのことに驚きました。
 
 
 
 
アメリカ人ではなく日本人がアメリカの服の良さに気付き、
 
そのアメリカの古き良きスタイルを継承するという、
 
大淵さんがその第一人者なんですね。
 
 
 
 
学生だった当時のわたしにはまったく理解出来ないことでした。
 
いかに日本人がアメリカンカジュアルの発展に貢献してきたということが
 
このブランドを通して感じることが出来るんです。
 
 
 
 
こんな言い方をすると語弊がありますが
 
アメリカ人よりも日本人のほうがやっぱりお洒落が好きで拘りが強いんです。
 
不思議なことにアメリカ人以上に日本人の方がアメリカの服を愛しているんですよね。
 
 
 
 
こう言ったファッション文化の歴史的背景をシップスに入って教わりました。
 
ファッションに関して言えば日本ってなんでもあってお洒落レベルがとっても高い。
 
 
 
 
きっと海外の都会に行ったことがある人はみんなそう感じるんじゃないでしょうか。
 
こんなに幅広いジャンルの服が全て見れる国って日本だけだと思うんですよね。
 
 
 
 
話は戻ってこのポストオーバーオールズの魅力なんですが、
 
トレンドに流されず変わらないこと。
 
その一言に尽きるかなと思うんです。
 
創業当時の服が未だに色褪せず着れること。
 
ちょっと自分の私物を持って来たんで見てください。
 
 
 
 
これは40年代ぐらいのUSネイビーのミリタリーパンツをデザインソースにしたものなんですが、
 
 
 
バイト時代に買ったので恐らく28年もの??
 
初期のオーバーオールズのパンツでして
 
わたしのめちゃくちゃお気に入りで未だにガンガン履いています。
 
 
 
 
このワイドシルエットはまたちょうど今の気分でもありますしね。
 
 
 
 
色の落ち具合も気に入ってますし、
 
 
 
 
昔飼ってた犬の散歩にも良く履いて出掛けていたんですが、
 
 
 
 
その犬がとってもヤンチャな子で、
 
暴れたらガンガン飼い主に噛み付いてくるんですね笑
 
そのとっちゃん(犬の名前)に噛まれまくった跡もあって、
 
 
 
 
(↑お尻に  笑)
 
わたしにとってはとても思い出深いパンツです。
 
このパンツはおじちゃんになっても履き続けたいです。
 
 
 
 
変わらない、
 
いつまでも着続けられる服って、
 
トレンドを扱う服屋のわたしからするとほんとに素敵だなと思うんです。
 
 
 
この長い歴史があるポストオーバーオールズですが、
 
転換期がありまして、
 
2019年に拠点を日本に移されたんです。
 
そして今はメイドインジャパンのポストオーバーオールズとしてリスタート。
 
なので現行の多くは日本製です。
 
 
 
 
アメリカよりもやはり日本の生産背景は優れていて
 
設立当時ではまだ日本で出来なかったことが
 
今の日本の工場で出来ることが多くなった。
 
 
 
 
メイドインUSAに拘ること以上に自由度が上がる。
 
 
 
 
コスト的にも。
 
 
 
 
そう言った様々な理由があって日本に帰ってこられたそうです。
 
 
 
 
先日このモデルをしてくれている25歳の木下くんと店頭でポストの話をしてたんですね。
 
 
 
 
彼、
 
当店で最も昨今のファッション事情に精通していて色んなブランドに詳しい。
 
そんな彼がこんなことを言っていたんです。
 
 
 
 
アメリカ製のポストだと、
 
どうしても土臭いアメカジ的なコーデイネートを意識してしまう。
 
靴もワークブーツがいいかなとか。
 
 
 
 
それはいい意味でポストオーバーオールズが培ってきたものですけど、
 
 
 
 
今までの先輩達が求めるポストオーバーオールズであって自分には窮屈でもある。
 
けどその枠を取っ払ってアメリカに拘らないことで、
 
コーディネートに幅が広がっていく。
 
 
 
 
アメカジコーデじゃなくてもいいわけで。
 
例えば当社で扱っている「ワーダー」だったり、
 
日本のクリエイティブなファッションブランドと組み合わせることも自由で、
 
 
 
 
日本のブランドになったことで今までの固定概念に捉われることが無くなったので
 
僕としてはとても気楽にポストオーバーオールズを楽しむことができます。
 
 
 
 
って言ってました。
 
 
 
うーん。
 
なるほどね。
 
変わらない服であっても、
 
次の世代、
 
次の価値観で進化していっている。
 
そんなポストオーバーオールズから目が離せないですね。
 
 
 
今回特別にシップス別注モデルも依頼しました。
 
こちら。
 
 
品番114-01-1890 
¥39,600(inc.tax)
 
 
昨今のヴィンテージブームで注目されているフレンチチャイナジャケット、
 
80年代のフランスの中国移民が着ていたワークジャケットをモチーフにしたもので、
 
このボタンが特徴的なんですが、
 
 
 
 
このよりチャイナらしいボタンを作成するにあたって拘り尽くした結果、
 
本場中国での生産することに辿り着きました。
 
 
 
 
とても小さく繊細なボタンを見事に表現出来ています。
 
素材もナイロンタフタとポストが得意とする素材。
 
 
 
 
自由に生産地に拘らないことで実現した素晴らしいジャケットです。
 
ぜひ一度店頭にお越しいただき手に取って下さい。
 
 
 
 
 
ちょうど今週末の3連休になんばパークスの10倍ポイントフェアがあります。
 
ちょっとお得なこの期間、
 
合わせてシップスのポイントフェアも27日まで開催中。
 
 
では皆さまのまたのご来店お待ちしたいます。
 
ありがとうございました。
 
 
 
 
シップスなんばパークス店 今井
 
 
 
 
こちらなんばパークス店のインスタにもスタイリングが載っています。
 
チェックして下さいね。
 
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