SHIPS なんばパークス店
2022
15
Nov
わたしのオーダースーツ完成お披露目会2022秋冬バージョン 〜ショップスタッフの徒然日記〜
いつも忙しくさせてもらっています、
SHIPS なんばパークス店の今井です。
昨日蒲生くんがあげたブログに引き続き、
今日はわたしもオーダーしていたスーツが上がって来たので、
毎度の話で恐縮ですが皆さんにお披露目したいと思います。
その前にわたしと同じタイミングで上がってきたお客さまのIさまのスーツも
ご紹介したいと思います。
Iさまがご来店された時にどんなスーツを作りたいか、
色々ヒヤリングさせていただくと、
英国生地でヴィンテージ感のあるクラシックな雰囲気のスーツを作りたいという、
すでにしっかりとイメージを持ってご来店されました。
まさに今回わたしが作ろうとしていたオーダースーツと方向性が同じ!

生地選びも英国生地の魅力について話が盛り上がり、
「ラッシャーミルズ」の生地を選ばれました。

キャバリーツイルというこの生地はブラウンの色味も相まって
ヴィンテージ感に溢れ非常にクラシックな表情が魅力です。
そしてIさまは初のダブルブレストのスーツを作ることになりました。
そのスーツがこちら。

ダブルの6ボタンという仕様が生地との相性もよくて、

クラシックな感じをより引き立てています。
華奢なわたしと違ってとてもがっちりとした体型のIさまは非常にダブルが良く似合っておられました。
羨ましい限りです。

「HUDDERSFIELD ENGLAND」
この文字が誇らしいです。
裏地やボタンのセレクトもバッチリ。

一見重く見える生地ですが羽織ると柔らかく身体に馴染む。

パンツはインのワンタックで程良くゆとりが出ていて、
Iさまはニットなどに合わせたりとパンツだけをカジュアル使いもしてみたいとおっしゃっていました。
ここだけの話、
オーダースーツが仕上がって受け取りに来られた際のご確認でご試着される瞬間、
フィッティングルームでお着替え中の時間はいつも心臓がバクバクします。
だってお客さまははぎれ一枚から想像してお買い物されているわけですから。
もしイメージ通りに上がってなかったらどうしよう、、、
楽しみにしていたのにがっかりするお顔は見たくありません。
正直この「儀式」は何度こなしても慣れないです 笑
しかしフィッティングから出てこられた瞬間、
今回も無事に嬉しそうな笑顔を見ることが出来ました。
この瞬間はドレスクロージング担当の販売員をしてて良かった。
そう、
この仕事にやり甲斐を感じる瞬間でもあります。
Iさま本当にありがとうございました。
いっぱい着て下さいね!
では続きましてわたしの作品をご覧いただきたいと思います。
Iさまのお話で言ってた通り、
わたしも今回は英国生地にこだわりつつ、
テーマは「ノスタルジック」
古き良き時代のアンテイーク感というか、
ギリギリの懐古主義にならない程度に古臭さを楽しみたい、
そんなノスタルジーな気分をイメージしてみました。
ま、
あんたなにゆーてるねん!?
って感じですけど、、、
で、
今回テーマに沿って選んだ生地がこちら。

Iさまと同じく「ラッシャーミルズ」の生地。
以前のブログで生地商社の「松希」さんの展示会に行った時の話にも出て来た生地屋さんで、
日本国内からイタリアでも注目されている「ラッシャーミルズ」
ハリコシのしっかりした英国らしい生地。
そしてこの茶色でワイドピッチのストライプがなんともおじいちゃん臭いというか、
いやいや違う違う、
円熟味を増した大人の色気というか、、、
言い方大事ですね。
とにかく格好いいのです。
そしてこちら。

渋い!

嬉しい!

「LASSIERE MILLS LTD」

ジュンイチさんのスーツ。

この「CUSTOM ORDER」のネームが可愛くてわたしのお気に入り。

裏地の色とボタンのセレクトもノスタルジックな仕上がり。

今回もクラシックスタイルには欠かせない大好きなスリーピースにしました。
既製品だとベストが無いことが多いですが、
スリーピースも選べるところがオーダーの良いところかなと思います。
そしてパンツ、

アウトのワンタック、
ベルトレスのアジャスター仕様。
最近はこの仕様が好きでこればっかり作ってます。
シルエットは渡りから裾幅まで広げれる限り広げてややワイドなシルエットに変更。
裾幅は20.5cmと今時のスーツと比較するとかなり広め。
そして股上も深めに。
ちょうど20年以上前のスーツのシルエットに近いような、、、
ファッションって巡り巡るんですね。
では嬉し恥ずかし初おろしのショットを見てください。

どやーーーーーーー

野外で見ると、
より良い色味!
この日はブラウンの色目を活かしたコーデイネート。
クラシックな雰囲気が出せるオーダーで作ったベージュのラウンドクレリックカラーを
ウールのチェックタイとカラーバーを使ってヴィンテージ感を演出。

ボタンはアンテイーク風のプラスチックボタン。
このボタンが全体をノスタルジーの世界に引き込んでくれます。
(ほんまかいな??笑)

股上深めワンタックが渋い!

ご自慢のアジャスター仕様。

どやーーーーーーー

このジャケット脱いだベスト姿がまた洒落てるんですよ!

本来は分厚いダブル幅、
5cmとかは短足にはご法度ですが、
あえてクラシックさを出す為にいっときました。
こんなワンクッションたっぷり長めのパンツ丈も久しぶりです。
このヴィンテージ感溢れるスーツにはオールデンのウィングチップが良く合いました。

そしてこの日のコーデイネートにはわたしがアルバイト時代に買った、
それこそ28、9年前ぐらいの「ROYAL SHIPS」のイタリア製のネクタイを合わせてみました。
今は無きレーベルですが、
当時はハイエンドの国産オリジナルやインポート製品にこのネームが付いてました。
当時はイタリアを代表するパンツメーカー、
「インコテックス」もこのネームを付けて販売してましたね。
このネクタイ、
入荷して来た時一点しか入って来なかったので当時の店長と奪い合いに!
欲しい欲しいと駄々こねると店長はいやいやアルバイトに譲ってくれました 笑
そんな思い出のネクタイでわたし的ノスタルジックなコーディネートを満喫しました。
難しいスーツ選び。
洋服って年齢と共に好みや似合うものって変わっていくんだなと思いました。
30代や40代でこんなスーツはまず選びませんでしたからね。
歳を重ねることで似合うスーツ。
そういうスーツを仕立てることもオーダーの醍醐味でした。
どうでしたか?
オーダーって本当に好きなようにアレンジ出来て楽しみながら作ることが出来ます。
ぜひ多くの方にオーダーを楽しんでいただきたいなと思います。
ではまたのご来店お待ちしております。
ありがとうございました。

SHIPS なんばパークス店 今井